11月2日から3日まで、大連外国語大学と日本語プロフィシェンシー研究学会(JALP)共同主催、国際交流基金北京日本文化センター、外語教学与研究出版社後援の「第12回OPI(Oral Proficiency Interview、面接による口頭能力測定法)国際シンポジウム」が本学で開かれた。シンポジウムには、国内外から200人近くの学者が参加し、本学の常俊躍副学長、日本語プロフィシェンシー研究学会の鎌田修会長、国際交流基金北京日本文化センターの金子聖仁所長補佐が出席し、挨拶をした。
常俊躍副学長は本学の基本状況及び国際化教育、そして学科設置や学問研究などにおける日本語学部の優れた成果を紹介した上で、今回のOPI国際シンポジウムの目的と重要性を強調し、また、このシンポジウムをきっかけに、言語の「プロフィシェンシー」という概念や、OPIのフィードバックと促進作用に対する教師の理解を深め、日本語教育における外国語運用能力の養成と関連の教育実践を推し進め、学習者の口頭表現力の向上に力を注ぎたいと述べている。さらに、日本語教育とテスト研究を推進するため、本学がプラットフォームを構築することで、貢献をしたいと語った。
それに対し、鎌田修教授は挨拶の中で、大連外国語大学と共同でOPI国際シンポジウムを開催できたのが、非常に大きな喜びと述べ、被験者にとって、OPIは高度な言語習熟度や現場力が求められるもので、どのようにテストの項目を簡素化し、科学的にするか、どのようにより多くの教師にOPIテストの要点を迅速に把握させるか、どのようにテストのデータベースを構築するかなどが、重要な課題であるとしている。また、学者たちに今回のシンポジウムを通じて、交流を深め、OPI研究の発展を推し進めてもらいたいとの期待を語った。その後挨拶をした金子聖仁氏もシンポジウムへの支持と期待を表明した。
開幕式の後、中国教育部試験センター外語試験処の高昇所長と、北京外国語大学の曹大峰教授、日本語プロフィシェンシー研究学会の鎌田修会長、京都大学の定延利之教授が基調講演を行い、それぞれ中国の大学入試における外国語口頭能力テストの現状、中国の日本語教育の現状、プロフィシェンシー研究と「おもしろい話」の中日比較などについて、専門的調査のデータや見識のある内容を発表した。
その後、シンポジウムは口頭発表とポスター発表の形で、五つの会場に分け行われ、世界各地の教師や学者が研究成果を分かち合い、活発な意見交換をした。
11月3日午前の閉幕式で、定延利之教授は総括発言をし、岡山大学の堤良一副教授、本学日本語学部の于飛院長が閉会の挨拶をした。
二日間にわたる「第12回OPI国際シンポジウム」が成功裏に開催されたことは、本学の日本語学部によるハイレベル国際学術交流の重要な成果である。本学の日本語学科建設、教育改革に示唆の役割を果たすと同時に、新たなプラットフォームを提供し、本学による日本語教育やテスト研究への模索にとって、この上ないきっかけとなった。
翻訳:日本語学院筆訳教研室 安 月
校正:日本語学院外教研究室 桐田知樹